フォトショップの習得を始めようと考えている人
- フォトショップで画像合成をやってみたい方
- 練習する題材がほしい方
- Webデザイン、2Dグラフィック、広告業界を考えている方
そんな方の疑問にお答えします。
♦当サイトに貼ってある画像の90%は、私がPhotoshopを使用して制作しています。
私は広告業界とはちょっと違う形で習得してきました。Photoshop経験22年になります。
現在は2Dグラフィック専門のフリーランスで、アニメやゲームの2Dグラフィック制作はもとより、Web用デザイン、広告デザイン、雑誌、ジャケットのデザインを実務経験があります。
この業務をPhotoshopのみで行った実績があります。
♦読者さんへ
絵師、写真、映像、Web、広告、ビジュアルをデザインする仕事は、色彩の知識と画像加工の技術、そしてデジタルソフトの3つを共に育てる必要があります。
その練習として最も簡単なスタートラインが写真を使った画像加工だと私は思っています。
絵を描かずとも、Photoshopに限定しなくとも、画像加工は経験しておくだけでも今後のハードルがかなり下がるはずです。
携帯で出来てしまう加工ですが、自由に作れるようになると仕事へつながります。そこで使われている世界的有名で共通加工ソフトがPhotoshopです。
そして、機材があればテレワークも可能で、作業環境、制作時間、収入は生活環境に合わせて自由に設定できるのも醍醐味です。
そのスタートのきっかけになれば幸いです。
フォトショップ習得の始め方
1、目標設定:デザイン職に通じる
目標を設定するのはモチベーションに最適です。
- 自分のブログを自己流にしたい
- デザインを公開してみたい
- 賞に応募してみたい
- 広告、ポップを作ってバイトで差をつけたい
こんな身近な目標ほどリアルで体感も味わえますので十分です。
フォトショップを使ったデザイン職
参考に2つほど求人を貼っておきます。
フォトショップは機材があればテレワーク、インターネット、クラウドを経由した仕事が出来ます。
例1
ヘルスケア、グラフィックデザイン、バナーデザインの仕事です。値段は非常に高く、実務経験1年程度から募集していますね。
例2
ECサイトのWebデザイン、LPバナーデザインです。IT業界定番のデザイン業務です。
上記はこちらの中にあります。デザイン職のカテゴリーが探しやすいサイトですね。フリーランスの求人サポートサービス「クラウドテック」
「週3日~」で自宅作業が出来る自由度の高いものがPhotoshopの仕事です。
一般的にWebやチラシ制作はIllustratorを使ものかと思われがちですが、Photoshopも同様のことが出来ます。「両方おぼえなきゃ~」と思っている人は自由なデザインが作れるPhotosopがお勧めです。理由は自分で撮った写真を自由に加工できることで楽しさを実感できるからです。
♦両ソフトの特徴
・Photoshop : 見た目のビジュアル、多彩なグラデーションで自由に加工が出来る
・Illustrator : チラシの配置、文字の扱いやすさ、ベタ塗りなどキャラクターまで作れる
2、機材環境:絵描きじゃないならマウスで十分
必須機材は、パソコン、Photoshop、キーボード、マウスです。
絵師クリエイターになりたい方は液タブの使用率は高いですが、そこも写真加工のハードルの低さ、マウスで十分出来きます。
少々深堀してみます。
あまりに安いPCはおすすめ出来ません。
パソコンのスペック次第ですが、画像を扱うのは文字を入力するよりはるかに重い作業になります。
期間限定大売り出し品や、店頭のメイン棚に並んでいるものは、インターネットやエクセルなどの表計算に向いている一般の人向け用です。
画像を扱う場合は、グラフィックボード、CPU、メモリに注目します。
「それはなに・・・CPUって?」という方は定員さん(PC販売担当)に「Photoshopを使います!」や「画像、映像編集します!」と言ってみてください。今のPCは当たり前のように画像加工が使えるくらい高スペックですが、「そういう方はこっちが・・・」と違うものを紹介されることも多いです。
Photoshopの購入の仕方、プランなど詳しい記事も書いています。「背景制作はPhotoshopで描いています」
ハイスペックパソコンは慣れてから
参考に私のパソコンスペックを紹介します。業務用よりは家庭用で出来ることがお分かりになるかと思いますよ。
購入日と金額:2019年9月9日 246,576円(税込み)
メモリ32GBは低いほうだと思います。パソコンの進化は早いので自分でも調べてみてくださいね。
「Photoshop、パソコン、Adobe」で検索すると「mouse」という専用のサイトが見つかるかと思います。わかりやすいですよ。ただし専用なので高いです。
HDDはこちら。その後HDDだけカスタマイズしました。プラス15,000円ほど。
ちなみに携帯についている画像加工機能は、素人でもできるような簡易機能がついていますので練習にはなりません。Photoshopはプランに加入すれば携帯用アプリの別料金はかかりません。
3、習得理由:なぜPhotoshop?
求人からもわかる通り、Photoshopは見た目のビジュアルを直接加工修正するのに優れています。
カメラマン、webデザイナー、2Dグラフィッカー、3Dグラフィッカー、POPデザイン、コンセプトアート、建築デザイン、映像加工・・・
これらの職業につながると言っても言い過ぎではありません。
Photoshopは色の表現力、見た目の修正のしやすさ、タッチの入れやすさに優れたソフトです。そして何より世界的共通ソフトなので機能が常に最先端をゆき、海外とのやり取りも話が通じやすのも特徴です。
また、フィルター機能が充実しており、最初から多くのテクスチャが備わり、影やハイライト、中間色などを自動で入れれるレイヤースタイルを使えば、写実的リアリティー、ロゴマーク、web用素材などがマウスだけで作り上げることが出来ます。
こちらに他ソフトとの違いを書いています。「背景の描き方【初心者向け】画材、デジタル描画ソフトの選び方【動画有】」
4、実践練習:基礎学習から間違い探し画像を作る
簡単な一枚画像を作り反応を見るところから始めてみましょう。
一番重要なのは作ってみるということです。
私はPhotoshopのグラフィック講師をやっていますが、そんな私が習得につながった練習法をお伝えします。クイズにしてみましたので是非やってみてください。
次の写真には違う個所が5ヶ所あります。
▽画像クリックで正解が見れます▽
昔何かの番組でやっていたものを自作してみました。
正解はこのページ最後にあります。
▽15秒で変化→15秒で戻って自動停止します。▽
少々難しいバージョン。同じように15秒→15秒です。
難しそうに見えてしまいますが、やったことは切り抜き、移動、反転、色替え、gifアニメです
いかがですか?
すべてPhotoshop、マウスのみの制作で、トータル1時間程度です。
これを友人、会食、メールなどでやり取りすると結構楽しめます。
クリスマスカードや誕生日カード、年賀状もオリジナルに出来ますね。
是非練習のきっかけにしてみてください。慣れるとこんなことも簡単に出来るようになります。
5、今後の目標:就職? or 趣味?
趣味の人はとにかく身近な目標と言いますか用途を作って対応していけば、おのずと身についていきます。やってみるとさほど難しくないはずです。
しかし就職となると話は別です。
仕事では「発注」が制作目標になるからです。
どれくらい出来るとよいですか?
Photoshopにはクリエイター能力認定試験というものがあります。
私は受けたことがありませんので断言できませんが、練習問題をチャレンジしてみた感想を言えば少し練習すれば大丈夫だと思います。
試験は簡単なスタンダードと難しいエキスパートがあり、エキスパートの合格率75%くらいはあるそうです。
難易度もさほど高くなく、初心者の方はそこを目標としてみるのもありかと思います。合格すれば「出来る人」に入るはずです。
インターネットでサンプルがあります = Photoshopクリエイター能力認定試験サンプル
ただ、せっかくですので仕事という面でお話しますと、試験に受かったとしても外注や受注、就職内定は難しいと思います。
参考に、私が仕事を発注するとなった場合の参考基準は以下の通りです。
Photoshop使用歴
実績
作品数点
これを見て何かに当てはまることが分かりますよね。
そうです、求人に乗せる応募条件です。
初心者の方には「実績って・・・」ってなりますね。それは企業側もわかっていますので大丈夫です。
この通り、Photoshopクリエイター能力認定試験だけでは補えない部分があります。経験の技術力です。
仕事を発注する側、内定をあげる側も、失敗したくないので簡単には契約しにくいんですよね。
そこで安心材料を提示し、契約つなげたいわけです。その一番のポイントが作品数点です。
理屈はいいから結果をみせてくださいってことで、美術系あるあるです。
では、この結果につなげる為、作品数点を完成させる為、まず何をやるべきかを次でまとめたいと思います。
今やるべきこと
まず、デザイン職で未経験の学生を雇う基準は以下のようなイメージです。
Photoshop、Illustratorがある程度使える
色調補正が使える
拡大縮小、左右反転、移動が使える
レイヤー分け、レイヤーマスク、スマートオブジェクトが使える
画像サイズ、拡張子に慣れている
ショートカットが使える
デッサン力がある(最重要)
求人には未経験者歓迎と書いてあることは多いですが、大半は応募してもらう口実で、やはりPhotoshopがある程度使えてほしいところです。未経験から教える場合でも、絵作りは出来ていればの話でしょう。
その絵作りがデッサン力になるわけですが、そこについては話がそれますので割愛します。しかし、今やるべきこととなると本当はデッサンかもしれません。
デジタルソフトを使って今やるべきことは、やはりPhotoshopとIllustratorどちらかを使っておくことですね。
ただし、上記の学生を雇う基準を見てみると、さほど難しい機能の要求はしていませんね。
私の経験上、これくらいでも十分な功績をあげることが出来ます。「全部を覚えなきゃ」なんて考えなくても全く問題ありません。
ここから考えると、今やるべきことは以下が良いと思います。
- Photoshop、もしくは画像加工できるデジタルソフトを触ること
- 何でもいいので、目的を作って一枚完成させてみること
- すべての機能は使えずとも、用途に合わせた技術を数パターン練習して応用力を付けること
- 出来るだけショートカットを使うこと
大切なことなのでもう一度記述しますが、発注を受けれるようになるには「Photoshop使用歴・実績・作品数点」です。
実績以外はどなたでも簡単にスタートが切れます。一番早い実績作りは今日です。
分厚い教科書を購入し、隅から隅まで勉強するなんて無駄な時間を過ごすより、簡単で楽しい練習を見つけて、まずは一枚作ってみることです。
その一枚は写真加工が簡単です
自作カード、LINEスタンプをプレゼントしてみませんか?
6、最後に
これから教材選びや学校探しで迷っている方に、必ず頭に入れておいてほしい重大なことをお伝えします。
Photoshop等に係る仕事はビジュアルをいじる仕事です。それは100%技術職であり知識だけではこなせません。
技術を身に付けるには反復練習は絶対必要になりますが、それを楽しみながら数こなせることが上達への近道です。
そして、経験者からお伝えすれば、技術者は発注に合わせた加工、自由な手直しが出来る修正力がある人を指すと私は思います。
そこで、選ぶときに気を付けてほしい重大なこととは、やり方の説明だけではなく、失敗する部分、好ましくない方法、間違いの見分け方、それを使う理由など、二つ、三つと臨機応変な対策を説明しているものを選ぶべきです。
・グラフィック制作はデッサン力次第なので、白黒の重要性と機能に頼らない練習方法
・写真加工は難しいアングルから、同じ効果でも違うやり方の解説や機能紹介
・漫画制作なら物語を作れる頭の賢さと、カット、コマ割りの重要性
・企画は、作りたいものではなく、誰に向かって作るかの企画意図の大切さ
・技は力の中にあり : 空手家、大山倍達
表より裏、簡単な機能よりそれを使う理由としっかり基礎を説明しつつ、変化球も混ぜてくれる解説が望ましいと思います。
写真加工は練習には最適で私もおすすめします。それはハードルが低いからです。
Photoshopは一人で出来ます。まずは簡単な写真加工からチャレンジしていきましょう。
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1と2の答え