こんにちは、彩玉です。
今回は影の描き方の基礎編です。影は「落ちる」「落とす」「付ける」という表現が一般的です。
【前置き※重要】
透視図法(パース)と言うのは原理を説明しているだけで、人が見たものとは同じになっていないのが現実です。
パースによって描かれた絵に今回の影の付け方を正確に定規でやったとしてもズレが発生します。
当然ながら影も透視図法に乗りパースが付くからです。
今回は影の落ち方の原理を説明しており、どうようにパースに乗るかまでは説明していませんのでご了承ください。
さて本題に入りましょう。今回の完成はこちら。
影の描き方_基礎
基礎:仕組みは日時計
太陽より降り注ぐ日差しがモノに当たってどのような形跡を辿って地面に落ちるのか。
昔の人はよく考えたものですね、日時計で考えれば簡単です。
棒に上の言葉をあてはめて影を落としてみます。
当たり前ですが影は地面がわからないと落とせません(「影を描く」ことを「影を落とす」と言います)
今回は図の位置から垂直に伸びているということでやりましょう。
太陽の高さと方向を色別にしました。
「太陽は左上にあり影は右奥方向へ延びます」という意味で、これは順光ですね。
順光とは手前から奥へ影が伸びる光の構図を説明したみたいなもの。反対に奥から手前に影が伸びたものを逆光と言います。逆光はよく聞きますよね!
応用1:立方体でやってみよう
応用として立方体でやってみましょう。絵は無難な二点透視図法の箱です。
③立方体は棒が4本立っているだけですね。そう考えれば簡単です♪ まずは棒の時と同じように一本落とします。
※本来はここからパースを意識します(応用編で説明します)
④同じように、高さ、方向を平行に4本落としちゃいましょう。
ここまでを整理
⑧立方体の影面はこの2面ですね。
⑨もうお分かりですね、床にはこのように落ちました。
⑩、不透明な立方体だった場合はこれで完成です。結局のところ一番左の棒は影を落とさなくてよかったんですよね。
⑪、影となる”辺“はここですからね。ただ複雑な絵になっても対応できるように、かならず透明な箱で練習してください!
間違いを少なく正確に描くためだと思ってください。
応用2:壁があったらどうなるのか
⑭、同じやり方を今度は面でやってみましょう。
⑮、面になったことで複雑に感じますが、棒で考えれば簡単!
両サイドの辺の頂点を出し横につないだだけですね!パースが分かればさらに正確ですが、今回は「つなぐ」でよしとします。
⑯、この面が最大の難関。とにかくやってみましょう。
⑰、この赤で示した辺が間違えやすい。壁に当たったあと垂直に引いてしまうと間違いです。
この時に基礎でやった棒をしっかり把握出来ているかにかかってきます。頂点と繋がないといけません。
まとめ
立方体だったり、壁が発生したりと、複雑になったように見えても基礎をたどればなんのその。
これを基準に作ればオリジナル背景も描ける! 離れた影はぼけていったり薄まっていったり、室内なら複数に伸びたり等々状況によって変化を付けてやってみましょう!
※これはあくまで基礎編です。ほんとうはこれではいけません。応用編まで理解してほしいm(__)m
応用編はこちら = 影の描き方_応用 |